ものづくり で一歩先を行く
産業機器メーカーでは、競争力のあるインテリジェンスと特許追跡により、革新的な優位性を維持しています。
産業用工具・機器製造する本グローバル企業は、大学研究の数十の堅牢な知識ベースとディープウェブからの90以上の技術知識ベースを確立し、世界中の数百人の従業員にトレーニングを提供することで、競合他社の一歩先を行っています。
課題
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- 市場における他ベンダーの製品やサービスの開発を監視することで、会社の競争優位性の維持。
- 世界中の特許や特許出願を追跡することで、イノベーションの最先端を維持。
- より効率的で効果的なオンライン調査手法で従業員に教育。
成果
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- 競合他社から得た製品・サービスに関する技術情報の強固な知識基盤を確立。
- 大学研究の数十の堅牢な知識ベースと、ディープウェブの技術知識の90以上の知識ベースを開発。
- 特許情報への迅速かつ容易なアクセスにより、競合他社の新製品に関する情報のタイムリな収集 – 特許侵害の可能性をすぐに発見。
- 欧州、アジア、アメリカの8拠点で200名の従業員を対象に、5カ国語で1000シートの新システムの展開に向けた研修を実施。
- 研究時間を33%短縮することができ、他部門への展開の可能性があると判断された場合には、その検討に進む。
研究者、設計者、エンジニアは IHS Markit の本調査ツールを使用してディープウェブのコンテンツを掘り下げ、企業の革新性と競争力を高めるために必要な情報を見つけ出しています。
競争力あるインテリジェンスの活用
産業用工具・機器を製造するグローバル企業の副社長は、競合他社が自社製品のイノベーションを阻害するのを阻止したいと考えていました。何十年もの間、世界中の産業、建設、鉱山会社に最先端のシステムとサービスを提供してきました。同社は、顧客が他に類を見ない生産性と効率性を達成することで、長年にわたる市場リーダーとしての地位を確立してきましたが、副社長は、競合他社が常にイノベーションギャップを埋めようとしていることを知っていました。
2012年、副社長は、この分野での新たな技術革新を追跡するための新しいアプローチを取るべきだと考えました。このような目標を念頭に置き、目標の一つは、ロックドリリング・ツールや機器に関連する世界中の特許、特許出願、出版物、学会発表等をより迅速にモニターする方法を見つけることでした。
数ヶ月間におよび他社システムを検証した後、良い結果を得ることが出来ませんでした。丁度その時期にGoldfireのデモを見る機会がありました。特許情報を含む組織内外の豊富なナレッジへのアクセスを製品ライフサイクル全体の担当者に提供することで、より良い意思決定を可能にします。副社長はすぐに、グローバル事業全体で使用するために1,000ライセンスのGoldfireを購入しました。
競争力ある知識基盤の構築
この企業のエンジニアと材料科学者は、その後数ヶ月間をかけて、競合他社のウェブサイトの技術的な製品やサービスの情報を集めた20以上の知識ベースと、大学のサイトの知識ベースを数十個構築しました。より効率的で効果的なオンライン検索方法も習得しました。
競合状況を理解する上で重要なのは、ウェブや「ディープウェブ」に散在する情報から有益な知識を得る能力です。専門家によると、インターネット上に掲載されている情報コンテンツの96%は、キーワード検索エンジンではアクセスできないと推定されています。従来の検索エンジンでは、ディープウェブのコンテンツを「見る」ことも検索することもできません。
Goldfireを利用することで、セマンティック検索技術を利用して情報を収集し、活用することができるようになりました。研究者は、ニュースリリースや投資家向け発表からアナリストレポートや技術文書まで、あらゆる種類の競合ビジネスインテリジェンスを収集・分析し、他のメーカーがどのような製品を開発しているのか、どの市場をターゲットしているのか、どのような材料を必要としているのか、どのベンダーがサプライチェーンを構成しているのか、などの洞察を得るために、クエリを構築しました。Goldfireを利用することで、他では見つけることが不可能な情報にアクセスすることができました。例えば、中国の事業所では、手動での検索では制限されていたインターネット上のリソースにアクセスすることができるようになりました。
創造性を加速し、リスクを軽減
チーム目的の一つは、特許情報をその分野のイノベーションのきっかけとして利用することでした。研究者は、米国、英国、フランス、ドイツ、日本、その他の世界知的所有権機関(WIPO)加盟国の特許情報や世界中の特許出願情報を追跡し、競合優位性を保つべくGoldfireを利用し始めました。
設計者は、Goldfireの特許検索を利用して、産業用ツールや機器だけでなく、他分野でどのような新しいアイデアが生まれているかを確認することができました。特定の問題を別の文脈で解決した無関係の分野からインスピレーションを得ることで潜在的な問題を最小限に押さえることができました。
ある技術者は、Goldfireを使って自社の特許を検索していましたが、競合他社が最近、同様の新技術の特許を申請しているのを見て驚きました。競合他社が同じ分野で研究をしていることを知らなかったのです。この潜在的な特許侵害をすぐに発見したことで、装置メーカーは、特許侵害によるコストを回避し、競争上の優位性を保護する機会を得ることができました。
強力なツールの最適化を学ぶ
導入開始から、チームのリーダーたちは、単にソフトウェアを購入しただけでは目標を迅速に達成できないことを認識しており、Goldfireの専門家によるトレーニングにも投資しました。
同社のプロジェクトプランナーは、Goldfireのプロフェッショナルサービス・チームと連携して、社内のチャンピオンになるための「スーパーユーザー」の育成に焦点を当てたトレーニング戦略を開発しました。最終的には、これらの「スーパーユーザー」は、この新しいリサーチツールを最も効果的に使用するためのサポートとトレーニングを自社スタッフに提供することになりました。最初の200名向けのトレーニングはGoldfireプロフェショナルサービス・チームが担当しました。北米、ヨーロッパ、アジアの8つの拠点でクラスが実施されました。
グローバルオペレーション全体でトレーニングと導入を成功させるためのもう一つの重要な要因は、Goldfireが5つの言語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語、日本語)で利用できることで、チーム間のコラボレーションをより一層促進することができたことです。副社長は、自分の言語で作業していれば、チームはより早く、より簡単に新しいツールを活用することができ、適切なタイミングで適切な回答を得るための最適な検索手法を学ぶことができます。
新たな目標を達成するための戦略設定
研究者、設計者、エンジニアは、Goldfireを使ってディープウェブのコンテンツを掘り下げ、企業の革新性と競争力を高めるために必要な情報を見つけ出しています。
2013年の時点ではGoldfire及び関連トレーニングのグローバル展開はまだ初期段階にありましたが、このプロジェクトのそれまでの成功は社内の他の部署でも注目を集めました。同社のコンプレッサ機器グループなどの他の部門も、このソリューションが自社のビジネスラインにどのように役立つかに興味を持ちました。他の組織がGoldfireを活用して基礎研究のワークフローを劇的に効率化を図り、通常の検索に要する時間を約33%短縮した情報を聞きつけました。
副社長のGoldfireの初期導入戦略は、主に外部の情報ソースへ効率的なアクセスを実現することに焦点を当てていました。これとは対照的に他の企業では、自社の膨大な非構造化データを別々の無数のソースから検索しなくて済むように、自社の文書検索を一元化することから始めています。最初のステップとして、Goldfireの専門家と協力して内部情報コンテンツの索引処理を、同社でも取り組みました。